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道徳の時間 ー放言仙人ー



No.00055 政治の責任である

 事故米(汚染米)の問題は、大変重要である。これは国民の命に直結する問題だからだ。

 さらに政治責任をどうとるか(とらせるか)という、非常に興味深い問題でもある。

 予てから述べているように、政治は結果責任である。農薬や発がん性カビで汚染されていた米を国民が食したということは事実であり、この事実に対して政治家は責任を取らなくてはならない。

 今頃になって事故米を国内に流通させないなどと政治家は言い始めているが、オイオイ、そんな簡単な対策、このような事件が起きる前にやっておけよ、バカ政治家。

 農林水産省の検査も抜き打ちでなかった、つまり「これから検査に入りますよ」と業者に報告してからの検査など、何の意味も持たないだろう。改善するとか言い始めているが、先にちゃんとやっておけよ、バカ官僚。

 この重大な「検査」について、公務員という人種は「抜き打ち」ということをほとんどしない。「抜き打ち検査」をすると多くの場合問題が判明するので、それについての対策を公務員はしたくないから、「抜き打ち検査」はしないのだ。これは明らかに業務の怠慢、サボタージュに他ならない。

 もう時効だろうから、私が体験した一つの事実を述べる。消防署による検査である。

 以前私が某メーカーに勤務していたときの話である。そのメーカーでは印刷部門をもっていて、大量のインクと有機溶剤を使用していた。

 有機溶剤を含むものは火気厳禁の危険物なので、消防法に適応した特殊な倉庫に保管しなければならない。しかしながら、ラインが順調に動いていれば、一斗缶(18ℓ)が10缶、20缶、どんどん消費されるのに、敷地の端にあるインキ倉庫まで、一々取りに行っていては仕事にならないから、生産ラインのすぐそばに山のようにドンと摘んでおくのが通常の状態であった。

 そのような使用の仕方は消防法に違反している。もし消防署に見つかれば問題である。下手すれば操業停止になるかもしれない。

 しかし、絶対に見つかる事はない。なぜなら、消防の立入検査は、事前に日時が知らされるからである。消防の検査が入る何月何日の何時には(場合によってはインキ不足でラインが停止することになったとしても)工場内には、法律で許された少量の一斗缶しか置かないようにする。そして立入検査が終了すると、また以前の通り、一斗缶の山積みが出来上がる。

 結局消防法など、何の役にも立っていない。これが現実である。

 もしこの状態で、火災が起こったらどうなるか。会社側の責任は当然追求されるだろうしされて然るべきであるが、立入検査の日時を事前に教えて、事実上法律違反を見逃した消防署の責任は追及されるのか。否、されない。決してされない。これが現実なのである。

 どんな時にも、公務員は出来るだけ手抜きをして、その責任は負わない。公務員とは、そういう人種なのである。

【今日の人非人:官僚、公務員】


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by hogensennin | 2008-09-12 15:43 | 政治
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山に籠りて幾千年/霞を喰らひて瞑目すれど/下界の喧噪耳に障る/咄、刮目下山成敗ぢや

by hogensennin